住宅街にある海辺

わたしが学生の頃、実家は自営業だった うちは父と母と兄とわたしの4人家族だ そして、パグのマイちゃんが家族の一員となった

家から学校まではとても近く、友達と一緒に登校する時は決まって私の家の前が集合場所だった 帰りは私が1番最初にみんなとお別れをすることになる

学校からの帰り道はとても楽しい 友達とはいろんな話をした 丁度盛り上がってきた頃、いつも私は家の前についてしまう 立ち止まって家の前で、みんなで話し込むこともあったけれど 1番盛り上がるであろう恋の話なんかは出来なかった なぜなら私の家の前にはいつだって父が サマーベッドに横になり新聞を読んでいたから ここは東京のよくある住宅街の一角だ 友達はみんな私の父と仲が良かった 毎日、家の前でサマーベッドに座る父を不思議がったりはしなかった それはとてもありがたかった 私は親と仲が良い こんな風に住宅街でサマーベッドに横になりながら新聞を読む父が面白かったのだ 思春期に親が通学路でそんな事をしていたら恥ずかしいのかもしれないけれど… 私は面白いと思えていた もちろん、同級生の男の子達にからかわれる事も沢山あったのだけど 父にやめてとお願いする事は1度もなかった とにかく、父がやることが私には面白かったのだ 子供の頃、私に「磁石につく石は全部隕石でとても高価なんだよ」と教えたのも父だったし そんな隕石探しの隊長になってくれたのも父だった 欲しがっていた亀を車の中で急にポケットから出して私を驚かせてくれたのも父だった 亀吉と名付けて家族の一員となった そんな父も還暦を迎え、有難いことにとても元気だ そして、いつだってユーモアに溢れている 学生の頃、サマーベッドに横になる父を 面白がれる娘に育ててくれてありがとう

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